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2005年、元旦。
今年も初詣に行くことになりました。
「おっす、おはよう〜〜!」
「あ、おはようございます」
待ち合わせの場所で最初に顔を合わせたのは大樹と忠史。
二人とも親と来ていたが、親は親。子供は子供で自然と輪が出来る。
小学生になってからは恒例となった集団初詣。
たまに風邪などで誰かが欠けるが、今年は全員でいけるようだ。
そんな初詣も4回目。今年は着物を着ていくことになったらしく。
朝から親に叩き起こされキツイ着物を着せられた。
「あけましておめでとさん」
「あけましておめでとうございます」
朝の挨拶のあとは新年の挨拶。
改まって互いに頭を下げる姿にお互いに噴出す。
そうこうしているうちに疾風も輪の中に入ってくる。
「あけましておめでとう・・・・」
控えめににっこりと笑う疾風に大樹も忠史も返事を返す。
しばらく3人で初夢やら、紅白やら、テレビの特番やらゲームやら
色んな会話をしていたが、それも遠くから聞こえてきた声に中断する。
「あーー・・・・・。新年早々ウルセー・・・・」
大樹ががっくりと項垂れる。
「あぁ、もう・・・・こんな人前ではやめてくださいっていってるのに・・・」
忠史はオロオロとする。
「まぁ、らしいけどね・・・」
疾風も困った顔で微笑んだ。
「うるせーーーんだよ!テメェより俺のほうがかっこいい!」
「ハァ!?お前病院行け、病院!目が可笑しいんじゃねぇの?俺のほうがカッコイイに決まってる!
ちなみに俺の次は兄ちゃんだ!」
「誰もモクのことは聞いてねぇっつの!アホスイ!」
「あぁん?そういう海こそ、空の手とか握ってデレデレしてんじゃねぇよ!」
行き交う人々が驚いたように振り返り、そして苦笑して通り過ぎていく。
きっと来る途中でばったり会ったのだろう。
犬飼家と屑桐家が一部を除いて和気藹々と待ち合わせ場所に到着する。
「あははは、相変わらずすっごいねぇ」
「ほんと、元気っちゃね〜」
ピノと猪里が暢気に笑う。
「空はなぁ、こんな格好してるから歩きにくいんだぞ!!ちゃんと手を握ってあげないと転ぶんだからしょうがないだろ!」
「へーへー、おやさしいこった!」
「何か文句でもあんのかよー!!」
「もーーー!海もスイもやめてよー!」
「・・・・・・・」
空の手を握りながら海は水蓮と向き合って怒鳴りあう。
空は呆れたように二人を止めようと必死になる。木蓮はすでに無関係を決め込んでいる。
別に海と水蓮は喧嘩をしているわけではない。これが彼らなりのコミュニケーションの取り方だ。
十年前の誰かさんたちみたいだとかは言ってはいけない。そっと心に秘めててください・・・・。
そして、待ち合わせ場所に到着しても二人の言い合いは納まることを知らずに熱を帯びていく。
ちなみに【どっちのほうが着物が似合っているか】でもめているらしい。
「おはよ。あけおめ。今年もさっそく大変だなぁ、モク」
「そうだな」
さっさと水蓮と海の傍から離れて木蓮は大樹の傍にいくと、大樹から盛大な同情を貰って木蓮はため息をつく。
「ほら、空のことは疾風に任せて決着つけようじゃねぇの!」
「望むところだ!!」
水蓮が海と空の手を離させる。
空は、止めることも諦めたのか疾風のほうへ向かう。
「あけましておめでとう、疾風くん」
「おめでとう。着物、可愛いね」
「ありがと」
ほんわりとその場の空気が暖かくなるような会話を交わして疾風は空の手を握って歩き出す。
少し向こうから親たちが呼んでいた。すでに参道を歩き始めていたので
子供たちは遅れないように付いて行く。
「スイ、海。いい加減にしろ。行くぞ」
まだギャンギャンと騒いでいた海と水蓮に向けて木蓮が少し低めの声で言えば
水蓮がピタリと止まる。
普段から兄を怒らせる怖さを知っているからこそ、悔しいが素直に言うことを聞くことにしたらしい。
海も、そんな木蓮と水蓮のことを知っているから、しぶしぶ従う。
海と水蓮はお互いに顔を見合わせて、フンと顔を逸らすと歩き出す。
「スイって結局モクには逆らえないよな〜〜!」
「んだと〜!お前だって兄ちゃんの言うことは聞くじゃねぇか!」
「だって、モクだし」
「なんだそれ!」
ズカズカと互いが追い抜き、追いつきといった競歩をしている海と水蓮。
「あ〜・・・・そんなに無茶したら〜〜!」
二人に気付いた忠之助が止めようと振り返れば、天国と芭唐。他の親や子供らも振り返る。
「「ぅあ!?」」
そして二人仲良く重なった奇声と、べしゃりという音。
前日まで降っていた雪と、慣れない服装と、足元を見ないで早歩きをしていた海と水蓮は
それはもう派手に転んだ。
「あぁ!!」
「んの、バカ!」
天国と芭唐が慌てて駆け寄る。
普段なら放っておくが、今は着物を着ているのだ。
「「テメェのせいで!!」」
起き上がって、再び重なる声を止めたのは二人の頭上に落ちた拳骨だった。
「「いい加減にしろ!バカ!」」
天国と芭唐の声も重なる。
しゃがみこんで子供らの着物をタオルで拭く。幸い撥水していたので大事には至らなかった。
少しだけ着崩れた着物を忠之助が手際よく直すと、さすがに海も水蓮も大人しく反省する。
「まったく・・・・・やっと大人しくなったか」
「・・・・・・・・」
無涯と冥も苦笑すれば、水蓮も海もただただ小さくなるばかりだ。
「ごめんなさい・・・・」
「・・・・・・ごめん」
小さな声で謝れば、天国と芭唐はひとつため息をついて二人の頭を撫でる。
「ほら、今度は五月蝿くしないようにな」
「足元もちゃんと見ろよ」
そして二人の背中を押して子供たちの中に戻す。
海と水蓮は小走りで走っていくと、向こうで笑い転げている大樹と呆れている木蓮。
小言を言い始める忠史。心配そうにしている空と疾風の中にまた楽しそうに混じっていく。
「まったく・・・・今年もやっぱこんな感じかぁ・・・・」
「ま、しょうがないっしょ・・・・」
小さな背中を見送って苦笑する天国と芭唐。
昨年から大きな変化はないけれど、今年もどんどん成長していく子供たちに親たちは優しい眼差しを向ける。
そして、健やかな成長と平穏な日常。変わらぬ友情を願って。
「今年もどうぞよろしくお願いします」
【終】
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トロピカルキャンディの片桐きゃら様から、
お年賀メールで頂いてしまった素敵パラレル小説〜♪
これは、きゃら様のサイトで連載されている「家族シリーズ」というパラレルのお話なので、
メールを頂いたとはいえ、流石に展示してしまったら、ず、図々しい…?
…と、思いながらも…
イベントでご本人に直接会えたのを良いことに、
どさくさに紛れてご許可を頂いてしまいました〜vvvうへへ〜v
この方は、こうかが小説を書くキッカケを下さった「犬猿アゲイン運動」
という素敵サイトの管理人様もなさってる方で、
何ていうか、あの素敵サイトが無かったら、自分でサイトを開くどころか、
小説を書いてみよう!と、考える事さえ無かったと思います。
なので、本当にもうお一人の管理人様(アゲインはお二人で管理なさってますv)と共に、本気で憧れてたお方でして…。
ま、まさか、そんな方から年賀メールが頂けるだなんて、思ってなかったのですYO!!
うわぁん。図々しいのは判ってたけど、
凄い嬉しかったんです!自慢したかったんです!!!(うわぁ、ぶっちゃけた)
新年早々に頂いた、幸せ第一弾v